『最初の神アメノミナカヌシ』を読んでわかった、最初の神と徳川家康の関係とは

社会(しゃかい)

はい。
世界の神話(しんわ)が好きな「ねこにん先生」です。古事記(こじき)に書かれている日本神話から、ギリシャ神話、北欧(ほくおう)神話など、いろいろな神話があって面白いんですよね。

さて今回は、戸矢 学(とや まなぶ)さんの書かれた「最初の神アメノミナカヌシ 海人族・天武の北極星信仰とは(河出書房新社)」を読んでわかったことを紹介していきます。

天照大神(アマテラスオオミカミ)など有名な神々よりさらに上位の「最初の神」というタイトルを見て、ぜひ詳しく知りたい😊と思い、この本を手に取りました。

では、はじめていきましょう!

どんな本なの?

まずは本の紹介から。

最初の神アメノミナカヌシ
海人族・天武の北極星信仰とは
著者:戸矢 学(歴史家・作家)
発売日:2023/8/11
出版社:河出書房新社
単行本:224ページ


日本神話が書かれている『古事記(こじき)』の中で、最初に現れる神として出てくる天御中主神(アメノミナカヌシ)。日本の神の系譜(けいふ)としては1番目の神なのですが、実はどんな神なのか話がほとんど語られていない謎の多い神様なんです。
そんなアメノミナカヌシが、なぜ日本神話の中で最初の神として描かれているのか?歴史の中でどのような意味を持っていたのか?そんな歴史的なナゾをひもといてくれる本です。

日本神話が好きな方はもちろん。日本の神話、そして神道が日本の歴史にどのように影響してきたのか知りたい人はぜひ読んでみてください。

新しい世界(学び)

神を我がものにしようとした徳川家康。

天御中主神(アメノミナカヌシ)は古事記(こじき)において、神の中でも最初の存在として描かれています。

しかし、アメノミナカヌシがどのような神なのかという話はあまり伝えられていません。わかっているのは、天御中主神という漢字の意味、天の中心に位置する神ということから、北極星(ほっきょくせい)の神ということくらいです。

通常、神社(じんじゃ)で祀(まつ)られる神々は神話や伝承(でんしょう)にもとづいており、アメノミナカヌシのようなどんな神かわかならい神を祀る神社はあまり多くないはずです。

どんなことをしてくれる神様なのかわからないので、何を祈ればいいかわからないですもんね😅

しかし、現在の日本ではアメノミナカヌシを祀る神社は約1500社あります。この数は神様の中でも多い方です。

実はそのナゾに関係しているのが、徳川家康(とくがわいえやす)なんです。

ねこね
ねこね

知ってる!江戸幕府(えどばくふ)を開いたんだよね。

その江戸(えど)の場所ですが、実は風水にとても関わりがあります。

特に四神、東西南北それぞれに重要な神がいるという考え方にもとづいています。東の青龍(せいりゅう)、西の白虎(びゃっこ)、南の朱雀(すざく)、北の玄武(げんぶ)という名前はマンガやゲームなどでもよく聞きますね。

江戸を作り上げた徳川家康は、遺言(ゆいごん)で自分が亡くなったら日光に祀るように言いました。江戸から真北に位置する日光で、ずっと真北にある星「北極星(ほっきょくせい)」を象徴(しょうちょう)する神であるアメノミナカヌシを背負い、自ら神となることで江戸をずっと見守ることにしようと考えたんですね

そして星を祀っていた神社は、アメノミナカヌシを祭神(さいじん)に変えたり追加したりすることになりました。

こうした歴史的な背景から、今でも1500社がこの神話のない神を祭神としているんですね。

ねこね
ねこね

徳川家康も風水とか神話とかいろいろ勉強してたんだね。

今回の授業はこれまで!ありがとにゃ。

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